下地調整・水洗いについて

  トピック, 塗装あれこれ 

      2016/06/30

外壁や屋根の塗装工事を行うにあたって、下地調整は大変重要な分野であります。
また下地調整の多くは、手作業によるものや機械を使って行うものから様々であり、その用途によって使い分けられます。
このコンテンツでは水洗い(高圧洗浄)による作業のことに触れたいと思います。

水洗いの概念

はじめに水洗いをする意味でありますが、当初は塗装する前に壁面に水分を吸収させることはタブーとなっていた時期があります。
相当前には当店もその概念があり、塗装をする素地面だけホコリを落とすだけで良いと思っておりました。
またよほどひどい時には、高圧洗浄機械ではなく、ホースから出る水をブラシでこするということはしておりましたが、特に木面が多かった建物の時代には、それすらも遠慮したい時がありました。
しかし文明の力では大袈裟ですが、このような機材が出るということは、それ相当の意味を含んでおり、副資材メーカーさんのフェアなどに出向き、この行為によるメリットをたくさん発見しました。
何を今更という話かもしれませんが、もう少し続けさせてください^^;

高圧洗浄のメリット

いろんなメリットととして下記の例をあげてみました。

  1. 手作業だけでは補えない個所の下地調整が可能である。
  2. 養生をする際に、テープ等がきれいに貼れる。
  3. 網戸や細かい部位に対して有効であり、お施主様より喜ばれる。
  4. 作業時間の短縮につながる。

高圧洗浄のデメリット

  1. ガソリンエンジンタイプの洗浄器の騒音は防げない。
  2. 圧力をかけすぎると、下地を破損させたり痛める原因にもなる。
  3. 壁面の中にも構造によって洗い方が異なり、それを無視すると雨漏りにもつながる。
  4. 木部にはあまりお勧めできない。

等のメリット・デメリットをあげさせて頂きましたが、いずれにしても有効であることは事実です。
よく水洗いをしないで手を抜くという論外な業者さんもおられますが、正々堂々と必要無いと言い切る方もおります。
部位によって一概には申し上げられませんが、当店はその必要性を踏まえて水洗い高圧洗浄についてのレポートをしたいと思います。

高圧洗浄レポート

築25年程一度も手を入れなかった屋根です

築25年程一度も手を入れなかった屋根築25年程一度も手を入れなかった屋根

ですが、洗浄した後に見えてきたものは、まだまだしっかりとしているコロニアルの状態でした。
実際の圧力は100kです。
この状態にするまでに、もし機材を使わないとしたら大変な労力からなる経費を頂戴しなければなりません。

傾斜のきつい屋根の洗浄

傾斜のきつい屋根の洗浄傾斜のきつい屋根の洗浄

更にこのように傾斜のきつい屋根の際には、手作業なんて訳にはまいりません。
状態的には、築12年目で行われた屋根の塗装工事です。
最低でも高圧洗浄をして、この写真の状態ぐらい綺麗にならないと塗装など出来ません。
屋根写真の黄土色の部分が、コケや藻・カビです。
皆さんなら、この状態の上に塗装して本当に良い仕事が出来るとお思いでしょうか?
私は水洗いの不要論を唱えている方がもし本当にいるのなら、ゾッとします^^;
(いまどき、いらっしゃらないと思いますが・・・)

当店の高圧洗浄機械パーソナル情報

高圧洗浄のメリット・デメリットでもお話しましたが、メリットはともかくデメリットをクリアーしなければ意味がありません。
特に当店でまず拘ったのが、騒音に関してです。住宅密集地で行う際には、いくらご近所様にご挨拶をしたからといって、それで済むものではありません。
そこで当店はガソリンエンジンよりは静かな、電動タイプを選定させて頂きました。
電動でありますと、圧力があまり上がらないと言われておりますが、住宅においては本体で充分だと思っております。
また電動タイプは、国産でリーズナブルなものが少ないために選定にも苦労しました。
その結果として、ドイツ製のクランツレを選択いたしました。(輸入元、日本クランツレ)

クランツレクランツレ

クランツレ